一般社団法人日本脊髄外科学会

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脊椎脊髄手術合併症登録データベース事業

目的・概要

 本事業は、日本全国の脊髄・脊椎手術ならびに末梢神経手術の治療情報、合併症情報を登録し、集計・分析することで医療の質向上に役立て、治療成績の改善を目標とする事業です。本事業に登録したデータを分析することで以下のことを明らかにすることが可能です。

  • 手術を行っている施設診療科の特徴
  • 医療水準の評価
  • 手術治療の予後
  • 手術合併症の発生率、内容

 これにより各診療科は自診療科の特徴や課題をより明確化することができます。診療科、施設単位だけではなく、地域レベル、全国レベルでの医療水準を明らかにし、地域単位、学会単位、国単位で比較検討することが可能になります。また合併症の発生率、内容を術前に提示することにより、適応手術の情報をより正確に患者側に提供することも可能となります。よりよい医療・手術治療の提供とともに、一般社団法人日本脊髄外科学会認定指導医制度のあり方を検証するための基礎資料となります。さらに、高齢化に伴い増加すると考えられる脊髄・脊椎疾患の関しての様々な臨床研究、介入研究が連携可能となることも期待できます。

本事業における倫理的配慮

個人情報の保護

登録された情報に対しては、登録順に患者登録番号が付されます。それぞれの施設診療科での患者IDの匿名化(最後の一桁のX化)と名前のイニシャル化によって、入力されたデータから運営者あるいは管理者がその個人を特定することはできません。ただし各施設診療科においては患者IDとイニシャル、手術年月日より個人が同定可能です。これは、手術治療後一定期間を経た後に再度情報を収集したり、入力された情報に誤りがないかを確認したりする必要が生じた際には、是非必要な要件となります。したがって、これらの個人情報が流出することがないよう、登録者(一般社団法人日本脊髄外科学会認定指導医)は厳格な守秘義務を負う必要があります。また登録者本人以外の登録者であっても、データの閲覧にあたっては個人情報を流出しないよう、また流出させないよう細心の注意が必要です。このように匿名化されたデータであっても、データを閲覧する者によっては個人が同定できる可能性があるため、これらデータの運用・利用にあたっては一般社団法人日本脊髄外科学会統計委員会のもとで取り扱い規約を定め、対処をしていきます。

同意の取得と参加の拒否について

 本事業においてデータを収集する上で一般的な診療に伴う以上の検査の追加はありません。また治療を変更する必要も全くありません、通常診療で収集されるデータのみを登録します。したがってこの事業を行う際には、文部科学省、厚生労働省が発表している「疫学研究に関する倫理指針」に準じ、患者に同意をいただく必要はありません。ただし患者側から参加拒否の意思が示された場合は、その症例の登録は行わないようお願いいたします。また未成年の場合や、緊急手術などで家族に同様の意向が示された場合も登録は行わないでください。この事業における患者側への説明は一般社団法人日本脊髄外科学会のウェブサイト(http://square.umin.ac.jp/jsss-hp/)で示すとともに、各施設診療科にて告示していただきます。
 また本事業システムを用いて「介入をともなう研究」を行う場合は、個別に十分に説明を行い、同意を得ていただくことが前提となります。さらに、これら「介入をともなう研究」それぞれにおいて倫理審査を受けることが必須です。

患者に生じる危険

 本事業でのデータ収集においては、これまでの診療内容が変化することは全くありません。したがって新たに患者側に危険が及ぶことはありません。
 ただし、本事業システムを利用した「介入をともなう研究」が新たに行われる場合には、検査の追加や診療内容に変更をきたす場合がありえます。このような場合には、研究ごとの倫理審査を必須としたうえで徹底して行い、研究計画にそって適切に対処していきます。

データの活用・公表方法

 本事業で収集されたデータは、一般社団法人日本脊髄外科学会で検討した上で活用されます。手術合併症の発生率・内容を公表することで、現在の医療水準、手術治療の予後を提示することが可能です。またデータの内容によっては各施設診療科の特徴を公表することも可能となります。
 データの公表ならびに分析結果は一般社団法人日本脊髄外科学会機関紙や各学術集会、ウェブサイト等で公表されます。データが公表・発表される際には、数値あるいは分析結果として提示されるため、個人が特定されることはありません。

倫理審査の実施

 一般社団法人日本脊髄外科学会による脊椎脊髄手術合併症登録データベース事業は、定期的に倫理委員会の審査を受け、事業の法的妥当性、倫理的妥当性を継続的に検証していきます。また本事業はこれまでの一般診療に伴う情報を匿名化して登録するいわゆる観察研究であるため、これまでの審査結果に基づき、各施設長の判断で各施設の倫理委員会の審査を省略することが可能です。ただし、本事業システムを利用した「介入にともなう研究」を行う場合には、その研究ごとに倫理審査を受ける必要があります。

登録対象データ

登録対象となるのは日本国内で行われた手術治療です。一般社団法人日本脊髄外科学会認定指導医単位で登録を行い、その内容には指導医自身が責任を負います。指導医が行った脊髄・脊椎手術ならびに末梢神経手術の全症例が対象となります。

登録情報

  1. 基本共通入力項目
    患者登録番号・患者ID番号・患者イニシャル・手術日時点での年齢・性別・生年月日・手術年月日・診断名・病変カテゴリー・病変部位・病変概略部位・手術名・術者・第一助手・第二助手・インストラメント使用の有無・インストラメントの種類・頚髄病変のとき術前NCSSスコア・手術リスク因子、ならびに全身合併症因子
  2. 手術合併症登録
    手術合併症の有無・手術合併症の内容

登録者

登録メンバーは一般社団法人日本脊髄外科学会において認定された指導医です。指導医に認定された方々は下記の手順にそってID(uminID)とパスワードを取得して下さい。登録は大学病院医療情報ネットワーク研究センター(umin)のウェブサイト内で行いますので、umin IDとそのパスワードを取得して下さい。その後、症例登録用のパスワードが発行されますが、この症例登録用パスワードは、一般社団法人日本脊髄外科学会統計委員会が発行申請をいたします。umin IDを取得後委員会にご連絡下さい。

認証申請の具体的な手順

  1. 大学病院医療情報ネットワーク研究センター(umin)においてumin IDを取得します。
    (URL : http://www.umin.ac.jp/ にアクセスしていただきウェブ上で発行手続が可能です)
  2. umin IDを一般社団法人日本脊髄外科学会統計委員会に連絡し症例登録用パスワード発行申請を行います。
    連絡先<SSR-JSSS 脊髄外科学会統計委員会 [matsu-k@dokkyomed.ac.jp]>
    (ご注意:統計委員会にて症例登録用パスワードの発行申請をしますが、パスワードは申請者に直接郵送されます。したがって統計委員会では登録用パスワードは関知いたしません。)
  3. 登録用パスワードが送付されたのち、大学病院情報ネットワーク研究センター(umin)ウェブサイト内(https://center6.umin.ac.jp/indice/)のSSR(手術症例合併症登録システム)にアクセスし、入力を行って下さい。(平成18年度最下段にあります)
  4. 入力代行をご希望の方は、統計委員会にご連絡ください。登録者のパスワードをお預かりして代行入力いたします。この際、登録項目にそった内容をexcelファイル等でご連絡いただくことが必要です。
    連絡先<SSR-JSSS 脊髄外科学会統計委員会 [matsu-k@dokkyomed.ac.jp]>

登録にあたり

所属施設によっては、症例登録にあたり倫理委員会の承認が必要な場合があります。審査申請書については下記参照のうえ、各施設で手続きをお願いいたします。

<見本>

施設内倫理委員会審査申請書(各施設変更可)
倫理審査申請書
研究実施計画書(注:書類中の赤字・網掛部は各所属にて記載をお願いします。)
患者さん向け説明文書
脊椎脊髄手術合併症登録データベース事業について
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